緑黄色野菜を日頃から食べていると、
健康に良いという話をよく聞きます。
そんな中ある記事で、
レタスが緑黄色野菜として挙げられていました。
私の認識では、
レタスは淡色野菜だったので、
「え?!」と疑問が湧き上がりました。
そこで調べてみました。
またレタスと似たような野菜、
グリーンリーフやサラダ菜についても
調べました。
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レタスの疑問
冒頭で述べた私の読んだ記事は、
2018年2月5日付の毎日新聞の「医療プレミア」の中の記事でした。
その記事は、
「脳の老化を遅らせるには緑葉野菜が良い?」
というタイトルでした。
アメリカのラッシュ大学医療センターの
研究についての記事を紹介しています。
この記事では、
「ホウレンソウやケール、レタスなどの緑葉野菜を毎日食べている人は、
脳が老化する速度が遅い可能性を示唆する研究結果」
があったことを紹介しています。
この元記事は、すでに消されてしまいました。
申し訳ありません。
私が気になったのは、
ホウレンソウやケール、レタスなどの緑葉野菜を毎日食べている人
という言葉です。
ほうれん草やケールはわかるけど、
レタスって緑黄色野菜なのでしょうか?
レタスが大好きなので、
もし緑黄色野菜なら、
一石二鳥です!
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レタスは緑黄色野菜か
レタスは緑黄色野菜か調べる前に、
まず緑黄色野菜とは何なのか
確認しないといけないですね。
厚生労働書の出している文書
平成13年(2001年)6月28日付け[健習発第73号]には、
「五訂日本食品標準成分表」の取扱いの留意点について」書かれています。
この中で緑黄色野菜について、
次のように書かれています。
1)従来、栄養指導において野菜の取扱いについては「緑黄色野菜」の分類を設けてきたところであり、これは、「四訂成分表」におけるカロテン600μg/100g以上含有する「有色野菜」の分類に準じ、“原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上のもの”、あわせてトマト、ピーマンなど一部の野菜については、“カロテン含量が600μg未満であるが摂取量及び頻度等を勘案の上、栄養指導上緑黄色野菜とする”とされてきたところである。
「五訂成分表」では「有色野菜」の分類が示されていないが、「緑黄色野菜」の取扱いについては、別表のとおり、従来「緑黄色野菜」としてきたものに、「五訂成分表」中、“可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上のもの”を追加して取扱うものとすること。
ものすごく簡単にいうと、
“可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上のもの”が、緑黄色野菜だということですね。
基準がわかったところで、
文部科学省の食品成分データベースで調べてみました。
すると結果はこのようになりました。
一番上の行の[レタス/土耕栽培]の
βカロテンの量は、
100g中240μgになっていました。
成分は「生」で調べています。
100グラム中に、
6000マイクログラム以上の
βカロテンは含まれていませんでした。
ということは、
レタスは緑黄色野菜ではなく、
淡色野菜ということになります。
ただ表をよくみていただくと、
面白いことに気づきます。
それは、[レタス/水耕栽培]のβカロテンの数値です。
なんと710μgとなっています!!!
水耕栽培のレタスは、
緑黄色野菜の基準値を超えています。
そうなると、
レタスは淡色野菜か緑黄色野菜かは、
単純には言えないですね。
土の畑で作ったレタスは淡色野菜だが、
水栽培は緑黄色野菜ということになります。
最近スーパーマーケットでも、
水耕栽培のレタスが増えていますから、
レタスは緑黄色野菜と言ってもよくなっているのかもしれません。
レタスの仲間は緑黄色野菜
最後にレタスの仲間が、
緑黄色野菜なのか、
淡色野菜なのかを確認します。
前述の食品成分データベースの結果を見ると、
コスレタス以外は、
緑黄色野菜の数値となっています。
・サラダ菜
・リーフレタス
・サニーレタス
・サンチュ
この4種類については、
600μg/100gを大きく超えています。
この4種類のレタスは緑黄色野菜です!!
一方で、
この表のうちコスレタスは、
510μg/100gなので
緑黄色野菜ではありませんでした。
ちなみに、
コスレタスは、ロメインレタスのことです。
シザーサラダに使われるちょっと硬めの葉のレタスです。
【イタリアの野菜の種】 ロメインレタス ortolani Hortus社 ”グリーンオルトラーニ”
最後に、
冒頭で紹介した記事の中で、
「レタスが緑黄色野菜」と書かれていたのは、
間違いということではありませんでした。
ただこれまで述べてきた緑黄色野菜の基準は、
日本の基準なので、
もしかしたらアメリカでは違うのかもしれません。
またレタスと言っても、
読む人によってイメージするレタスが違うのかもしれません。
なかなか人に伝えるのは難しいですね。
調べてみて勉強になったので良かったです。
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